働いている女性が妊娠して悩むことの一つに、いつまで働けるのかと言う問題があります。仕事の業務内容や立場、経済的な事情などにより、いつまで働けるかは様々ですが、妊娠したら気を付けておくべき点や妊娠後期でも無理せずに働ける職場、仕事もあるので紹介します。
妊婦の仕事いつまで大丈夫なのか
会社勤めやパートで働いている女性が妊娠していると分かったときには、いろいろな考えが頭の中を駆け巡るものです。
その中の一つに、現在の仕事をいつまで続けられるのかという問題があります。
働いている女性といっても、雇用形態、業務内容、職場での立場、家庭や経済的な事情など、千差万別ですので一括りにすることはできません。
しかし、お腹の赤ちゃんを無事出産するまでは、体調に気遣い、無理なく働くことが一番大切なことです。
体調が安定している妊婦さんなら出産予定の約40日前くらいまで働くのが一般的で、その間は時短勤務になる職場が多いようです。
妊娠何ヶ月まで働いたのか
妊娠何ヶ月まで仕事をしていたのか調べてみると、妊娠が分ってすぐに仕事を辞めた人が1割、つわりがひどくなって辞めた人が1割、妊娠6ヶ月~8ヶ月くらいで辞めた4割、産休に入るまで働いた人4割という結果でした。
約8割の妊婦さんが、妊娠中でも仕事を続けているようです。
これは会社における女性の役割の増加、共働き世帯の増加、妊婦さんへの理解の増加などによるものではないでしょうか。
妊娠しても、体調に問題なければ臨月まで働いている人は大勢いるので、自分の体調、家庭の状況、会社の状況などを考慮して、いつまで仕事を続けるか判断すれば良いでしょう!!
もし、今の仕事が辛いようなら、妊婦でも無理なく働ける仕事も結構あるのでチェックしてみて下さいネ。
>>妊娠中に無理なく働ける仕事
妊娠したら職場ですべきこと
会社勤めやパート勤務している女性で、妊娠が判明したら職場に早めに伝えてもらいたいと思います。
個人的なこととして隠さずに、お互いのために報告した方が賢明で、この報告で妊婦としてのさまざまな配慮を受けることができるようになります。
職場上司への妊娠報告
近年は、女性に優しい職場を作るための対応を厚労省などでも進めているため、妊婦さんへの対応もしっかりとしている会社が増えてきています。
そして、妊婦さんの身体への負担を与えることのないよう配慮し、十分に能力を発揮することができる環境が整備されつつあります。
人にもよりますが、つわりの時期は仕事をするのが辛い妊婦さんも多いようなので、早めに上司に報告することで、時短勤務、シフトへの配慮、業務・配置の見直しなどを施してもらいやすくなります。
仕事の進捗と体調の管理
自分自身の仕事をしっかりとこなすためにも、仕事の進捗管理や申し送りノートの作成、体調の管理をしておくことはとても大切です。
突然の不調で仕事を休むことになっても、代わりに仕事をしてくれる人への申し送りや、仕事の進捗状況がしっかり伝わるようにしておけば、迷惑をかける心配も少なくなります。
また、体調管理のツールとして、「母性健康管理指導事項連絡カード」を活用しましょう。
母性健康管理指導事項連絡カードは、妊娠中の症状等と標準措置を対比し、該当する症状等を選択することで標準的な措置が分かるようになっていて、職場の人に的確に状況・対応を伝えることができるものです。
不適切な対応に対してすべきこと
社会の流れに反して、いまだにマタハラや妊婦さんへの配慮が欠ける職場だったら、企業内の産業医、保健師等の産業保健スタッフやハラスメント対応特別相談窓口に相談しましょう。
ネットで検索すれば、最寄りのハラスメントに対応してくれる相談窓口がすぐに見つかります。
妊娠したら仕事中に注意すべきこと
働いている妊婦さんが特に気を付けなければならないことは3つあります。
重いものは持たない
妊婦さんは過度に重たいものを持たないように注意しましょう。
また、繰り返し重いものを持ち上げたりするのも良くありません。
該当する妊婦さんは、手伝ってもらうか業務内容の見直しをしてもらいましょう。
無理しないこと
体調不良や辛い仕事があるときは無理しないで、他の人の協力を得るようにしましょう。
迷惑をかけたくないからと、無理をしても誰も得することはありません。
ただし、妊婦であることを免罪符にするのも良くないので、周囲の状況と自分のおかれた立場を考えることは大切です。
周囲の人には感謝の気持ちをもって接するようにしましょう。
ストレスを溜めない
身体に負担の掛かるストレスを極力ためないようにしてください。
妊娠中は黄体ホルモンの分泌が活発になり、基礎体温も高くなるため、疲れやすくなりがちです。
そこへストレスが加わるとやる気がなくなったり、体調を崩したりしがちなので注意が必要です。
妊娠中に無理なく働ける仕事
妊娠が分かったら早い段階で職場や上司に報告し、無理をせずに働くことで産休前まで働く人が多いようです。
しかし体調が不安定だったり、医者から安静が必要と言われた場合は、無理せず休むことが大切です。
そんな時でも、仕事をして稼ぐ必要があるという妊婦さんもいるようで、そのような妊婦さんには、調子の良いときだけ働く短期バイト、自宅で無理なくできる在宅ワークなどがおすすめです。
調子の良いときだけ働く短期バイト
妊婦さんでも調子のよい時だけ働きたいなら、急募の短期バイトがおすすめです。
お歳暮、お中元、年末、バレンタインなど商品の発送業務が急増する時期に、急募の短期バイトが多くなる仕分けバイトが、時給も高いことから狙い目です。
自宅で無理なくできる在宅ワーク
簡単なパソコン操作ができるなら、仕事を自宅のパソコンで行う在宅ワーク(クラウドソーシング)が妊婦さんには人気です。
クラウドソーシングは、パソコンとネット環境さえあれば、リスクなくしかもマイペースで、暇な事案を有効に使いながら自宅でできる仕事です。
妊婦にもできるデータ入力の仕事
立ち仕事が辛い妊婦さんには座り仕事のデータ入力バイトがおすすめです。
パソコンを使ったデータ入力は事務仕事と同様にデスクワークが主体のバイトですから、妊婦さんにも人気のアルバイト、職種の一つです。
シフト・服装自由、在宅のところも多いのでおすすめです。
派遣の在宅ワーク
自宅でできる派遣の仕事を探すためにテンプスタッフを利用するのはありです。
妊婦さんや子育てママさんが自分で在宅ワークや自宅勤務できる仕事を探すのは厄介です。
派遣の在宅ワークを探すならテンプスタッフの登録説明会で相談してみるのが手っ取り早いよ。
>>派遣の在宅ワーク
妊娠してバイトをクビにできるのか
最近は企業などが法令や規則を守ること、いわゆるコンプライアンス(法令遵守)が浸透してきたせいもあり少なくなったと思いますが、以前は妊娠の報告した翌日にバイトをクビになったなどという話を耳にしました。
親や先輩からのこのような話を聞いた妊婦さんの中には、妊娠したことを自分の会社に報告すべきか否かで迷ったり、妊娠を隠して仕事をしている妊婦さんもいるのではないでしょうか。
妊娠したら知っておきたいこと
妊娠したら職場へ報告する前に知っておきたいことがあります。
労働者の生存権を保障するため労働条件の基準を定めた『労働基準法』や『男女雇用機会均等法』などの法律についてです。
法律と聞くと難しいように思う妊婦さんもいると思いますが、条文を暗記せずとも、概念を頭に入れておけばいいので大丈夫です。
妊娠・出産を理由に解雇はできない
男女雇用機会均等法(第9条)で、妊娠・出産を理由に解雇等の不利益取扱することは禁止されているので、会社は妊娠の報告を聞いて、それを理由にクビにすることはできません。
労働基準法(第19条)関連では、労働者の解雇制限期間についての記述があって、妊婦さんに当てはめて考えると、産前産後の休暇中とその後30日間は解雇してはならないことになっています。
つまり、妊娠を理由に解雇されることはないので、仕事を辞める必要はないし、会社への報告を躊躇する必要もないのです。
具体的に相談したい、確認したいという妊婦さんは、厚労省の総合労働相談コーナーが秘密厳守、予約不要、無料で相談に乗ってくれるので、相談してみると良いでしょう。
産後、子育てを見据えて考えるなら
出産は、赤ちゃんが生まれるだけでなく、成人するまでの子育てのスタート地点でもあります。
子供の成長に合わせてライフスタイルも変化する・・・20年間の子育ての始まりとして考えると、今の仕事をどうするかという考えより、これから先、子育て期間の仕事をどうしたいのかについて考える必要があります。
妊婦さんの中には、現在の仕事・会社を続けていく人もいますし、ライフイベントに対応できるワークスタイルとして派遣社員を選ぶ人もいますし、妊娠から育休の自宅にいる時間を活用して在宅ワークをスタートする人もいます。
妊娠中、産前産後休暇、育児休暇などの時間を使って、子供の将来、自分の未来について考えてみると良いでしょう。